システム農学会優秀発表賞は,若手会員による優れた研究発表に対して授与するものです。
この賞は,本学会の設立・発展に尽力された北村貞太郎博士の名前を冠した「北村賞」の別名があります。
下記の表彰規程に基づいて2005年度より審査・表彰が行われています。
受賞者には,賞状および副賞(賞金)が授与されます。
応募資格があり,審査を希望する会員は,一般研究発表の申込時に申し出ることで応募できます。
これまでの優秀発表賞の受賞者を紹介します。(敬称略・受賞時の所属)
開催年次 | 開催地 | 受賞者 | 受賞演題 |
2024年 | 山梨 | 成澤 朋紀(東北大学・岩手大学) | 高分解能人工衛星データを用いた竹林分布推定における短波長赤外波長帯の有用性 |
水田 瑛人(東京科学大学) | 数値流体解析に基づく居久根同士の間隔と防風効果との関係の検討 | ||
2023年 | 広島 | 大越 証路(帯広畜産大学) | ドローンから衛星へ:北海道の採草地におけるドローン空撮画像の草量推定 |
福島 嵩彬(三重大学) | 肉用牛の心弾動計測に向けたピーク検出法の開発 | ||
2022年 | 福島 | 横山 結衣(岐阜大学) | UAVリモートセンシングおよび深層学習によるキャベツ個体レベルの生育状況推定手法の検討 |
中村 颯一郎(京都大学) | シロアリを摂取したニワトリの鶏肉、鶏卵に対する喫食意思および支払意思額 | ||
2021年 | 盛岡 | 南 健斗(東京工業大学) | 大崎耕土の居久根を対象としたLES解析による農村住居周辺空間の風速低減効果の検討 |
2020年 | 京都 | 樽見 恵梨奈(岩手大学) | 溶融スラグを用いた牧草生産の環境影響評価 |
2019年春季 | つくば | 板倉 健太(東京大学) | 3次元点群処理や画像解析を用いた3次元画像からの葉の自動認識および構造解析 |
2018年秋季 | 福山 | 川北 哲史(農研機構) | 低温要求性を考慮した小麦発育モデルの開発 |
2018年春季 | 鳥取 | 古恵良 拓哉(鳥取大学) | ロンボック島における作付けシステムの分類と干ばつモニタリング |
清水 祐哉(京都大学) | 離散的選択型実験を用いた酪農家のバイオガスプラントに対する支払意志額の推定 | ||
2017年秋季 | 網走 | 岩ア 健太(道総研) | UAVと作物モデルを用いた防風林が飼料用トウモロコシ収量に及ぼす影響の評価 |
2017年春季 | 新潟 | 淺野 悟史(地球研) | 「地域の環境ものさし」が促進する環境保全型農業と生きもののにぎわい |
2016年秋季 | 東京 | 山田 佐和子(京都大学) | わが国におけるウシ生産の環境・経済性の同時評価手法の開発とその応用 |
2016年春季 | 福岡 | 田中 貴(京都大学) | 中国雲南省の湖岸植生帯におけるヨシの飼料化が窒素除去を向上する |
2015年秋季 | 仙台 | 瀬戸口 暁(京都大学) | 褐毛和種周年放牧肥育生産に関するLCAによる環境影響および経済性の評価 |
2015年春季 | 岐阜 | 大風 翼(東北大学) | CFDによる植樹された防潮林が仙台平野沿岸部の農地の飛砂発生頻度に及ぼす影響の検討 |
寺谷 諒(京都大学) | GISを用いた自己保全管理農地に関する広域的な分析について | ||
2014年秋季 | 京都 | 山下 萌(岩手大学) | 牧草地における植生中放射性セシウム濃度の経年変化 |
町 慶彦(NTCI) | ブルキナファソ・中央北部州におけるザイの普及状況と地域住民による受け入れ | ||
2014年春季 | 東京 | 受賞者なし | |
2013年秋季 | 盛岡 | 桑田 恭光(東京大学) | タイ県別移動による農村地域の変容 |
納家 寛人(京都大学) | エージェントを用いた集落営農の経済的評価 | ||
2013年春季 | つくば | 江口 沙綾(岩手大学) | 放牧地における空間放射線量率空間分布の経年変化 |
2012年秋季 | 信州 | Do Thi Viet Huong(鳥取大学) | Analysis of urban expansion and flood risk change in Da Nang city in Central Vietnam |
2012年春季 | 鳥取 | 三輪 雅史(京都大学) | 放牧条件下におけるウシの心拍数と3軸動的体加速度(ODBA)との関係解析 |
小村 陽平(京都大学) | サヘル地域における「危機の年」の認識と生業レベルでの対処行動 −ニジェール南東部の農耕民および牧畜民の村落を事例に− | ||
2011年秋季 | 広島 | 篠ア 蓉子(鳥取大学) | ALOS全センサを用いた熱帯地域における水田抽出手法の検討(1)−インドネシア・チアンジュール県の事例− |
橋口 岳史(京都大学) | 野生ニホンザル加害群の集落利用と被害の発生 | ||
2011年春季 | 京都 | 楠山 達弥(京都大学) | LAI推定指標(TIPS)の複数年度での有効性の検討 |
2010年秋季 | 西宮 | 長命 洋佑(龍谷大学) | 中国内モンゴル自治区における農業生産構造の規定要因に関する研究 |
加藤 陽平(京都大学) | アマニ油脂肪酸カルシウムを用いた肉用牛肥育生産における最適飼料設計とそのLCA評価 | ||
2010年春季 | 那須 | 吉村 伸一(信州大学) | 河道狭窄部上流域における洪水と土地利用 −天竜川上流・伊那峡を対象として |
兒嶋 朋貴(京都大学) | GPSおよびGISを用いた放牧牛の耕作放棄地における空間的利用パターンとそのエネルギー消費量との関係 | ||
2009年秋季 | つくば | 肴倉 玉実(京都大学) | Evaluation of forest land allocation in upland area of central Vietnam through stakeholder analysis: A case study in Hong Ha commune |
高橋 勇(鳥取大学) | タイ国・ピチット県周辺における水稲の作付けパターンと地形・洪水との関係 | ||
2009年春季 | 東京 | 吉田 美幸(鳥取大学) | 時系列ALOS画像を用いたタイのキャッサバ栽培地の解析−東北部ナコンラチャシマ県の事例− |
Ngo Tung Duc(京都大学) | Assessment of sustainability of crop production system: Integrated analysis framework for a case study of mountainous area of Thua Thien Hue province, Vietnam | ||
2008年秋季 | 江別 | 川村 健介(広島大学) | 地表面反射スペクトルを用いたニュージーランド高原放牧草地の草量と草質の推定と空間分布図の作成 |
牧 雅康(京都大学) | リモートセンシングデータを用いた小麦の出穂期までのLAI推定 | ||
2008年春季 | 西条 | 石塚 直樹(農環研) | 衛星画像を用いたSS負荷に対する冬季代かきの評価 |
岡本 侑樹(京都大学) | ベトナム中部Sam-An Truyenラグーンにおける空間的季節的な底質環境変化と漁業資源管理 | ||
2007年秋季 | 岐阜 | 岩出 卓也(東京大学) | コスト面からみた東南アジアにおけるバイオエタノール生産実現の決定要因 |
2007年春季 | 京都 | 田端 祐介(京都大学) | フローアナリシスによる家畜−作物複合システムにおける栄養素循環の解析 |
2006年秋季 | 仙台 | 本田 学(東京大学) | 中国省市自治区別穀物需要予測 —年齢構成及び飼料効率に注目して— |
2006年春季 | つくば | 坂本 利弘(農環研) | メコンデルタにおける水稲作付体系の把握 |
高橋 由香(京都大学) | IKONOS データとLiDAR データを用いた林相区分 | ||
2005年秋季 | 東京 | 鈴木 研二(JIRCAS) | ラオス・ビエンチャン特別市における近年の日雨量特性 |
2005年春季 | 新潟 | 濱口 航(東京大学) | 中国雲南省・真池における窒素フローモデルの構築 |
システム農学会優秀発表賞(北村賞)表彰規程
第1条 定款第3条4号に基づき,システム農学会優秀発表賞(北村賞)を設ける。
第2条 システム農学会優秀発表賞(北村賞)は若手会員の資質向上に資することを目的とする。
2 システム農学会優秀発表賞(北村賞)は北村貞太郎博士の本会に対する貢献を記念する。
第3条 受賞資格は,システム農学に関する優れた研究をなし,大会において優れた発表を行い受賞年度末において満35歳以下の会員とする。
第4条 応募しようとする者は,一般発表の締切日までに,本人の所属,氏名,略歴(年齢),演題を提出しなくてはならない。
2 発表講演は応募者が行い,共同研究の場合は筆頭著者であることとする。
3 受賞は1回のみとし,応募は第3条を満たす限り何度でも受け付ける。
4 発表内容には新規の内容が含まれることとする。
5 授賞は大会毎に若干名とする。
第5条 システム農学会優秀発表賞(北村賞)受賞者の選考は,会長が優秀発表賞(北村賞)委員会を設置して行う。優秀発表賞(北村賞)委員会の構成はシステム農学会編集委員および応募講演の座長とする。また,会長は必要に応じて正会員を委員に加えることができる。
2 優秀発表賞(北村賞)委員会は,大会期間中に選考の結果を会長に報告しなければならない。
第6条 会長は,優秀発表賞(北村賞)委員会の報告に従い,大会期間中に受賞者を表彰する。