シンポジウム 農業ビジネスモデルの変革

主催:システム農学会
共催:東京農業大学総合研究所・農業情報利用研究会
 
日 時
2001年5月17日(木) 10:00-16:30
 
会 場
東京農業大学グリーンアカデミーホール3階 〒156-8502東京都世田谷区桜丘1-1-1 
■小田急線経堂駅より徒歩15分■小田急線千歳船橋駅 /新玉川線用賀駅よりバス5分 農大成人学校前下車 
◇東京農業大学ホームページの農大Mapをご覧ください。 

参加費 一般 1,000円/学生無料/事前申込不要(会員・非会員とも)
 

シンポジウムの趣旨
 日本の農業は,南北に長い様々な気象条件下で,歴史的に見て各地で特徴ある農産物の生産を行ってきた。一方で消費者の農産物や食料品に対する需要は,確実に多様化している。本来なら日本の農業は,このような市場に有利に働くはずである。ところが,現状の多品目かつ少量の農産物生産は,生産と消費との間で情報交換が充分機能していないため,安価な輸入農産物と競合して販売上の不利な条件を抱えるようになってきた。しかし,ITの普及によって,生産者と消費者間に情報チャネルが確保され,それに対応する物流システムや決済システムが確立されれば,厳しい状況下の日本型の農業を有利なものに転じることが,可能なはずである。  
 今日の農家や農村地域及び消費者には,多くのサイトができ,それが積極的に利用され始めている。農業のIT化が本格的に始動して,新しい農業ビジネスモデルが進展されるには,農産物に関する公共性の高いデータベースの構築,食料・食品の関係者及び消費者までも広く参加できるネットワークの整備も必要である。 
 既に多くの産業分野ではITを利用したウェブ上のショッピングモール,金融取引,オークションや逆オークションなど,新しいビジネスモデルが続々と生み出されている。ITによる取引形態は,カスタムメイドやサプライチェーンマネージメント等を促進して,生産効率を向上させ,在庫量の削減や流通費用の低減をもたらしている。さらに顧客からの注文は,データベース化されて,個々の消費者ニーズを把握する戦略的情報となり,それらが生産や販売を拡大するなど一層の差別化を生んでいる。 
 本シンポジウムでは,こうした多くの産業分野で急速に進展しているIT化を農業・農村地域の分野でも活用して行く方策を総合的に検討したい。そこで農業ビジネス関係者や研究者の方々にお集まりいただき,ITによる新たな農業ビジネスモデルの展開やその可能性について明らかにしようとしている。各方面の研究者はもとより,農業経営者,食料・食品の関連産業や行政機関に携わる方々,学生あるいは一般市民におかれては,募ってご参加いただき,幅広い意見交換が展開されることを期待したい。 
 
講演プログラム
開会挨拶 システム農学会会長 塩見正衛(茨城大学理学部)
農業とIT 松田藤四郎(東京農業大学)
 ニューズレターNo.24での講演者のお名前が間違っておりました。失礼いたしました。
青果物流通の変貌と今後の展開 藤島廣二(東京農業大学国際食料情報学部)
生鮮流通・新たなビジネスモデルへの取組み 田上隆一(農業情報利用研究会)
(株)e-有機生活のIT戦略 伊藤孝博(株式会社e-有機生活)
物流・流通面からのe-ビジネス対応 渡辺清二(ヤマトシステム開発株式会社)
農産物流通におけるネット認証システム(VIPS)について 杉山純一(農林水産省食品総合研究所)
総合討論 座長 杉本隆重(東京農業大学国際食料情報学部)
閉会挨拶 システム農学会会長 塩見 正衞
懇親会