2004年度システム農学会春季大会 設立20周年記念シンポジウム

農業−生態系−環境のシステム思考

主催:システム農学会

日時・会場
2004年5月29日(土) 13:00-
東京大学農学部 7号館B棟

地下鉄南北線東大前駅/千代田線根津駅/丸の線本郷三丁目駅より徒歩
JR御茶ノ水駅/駒込駅よりバス 東大農学部前下車
資料代 1,000円・懇親会 3,000円 参加申込不要

シンポジウムの趣旨
 今から20年前、「人類は人口増加による世界的な食料危機や大規模な森林破壊による地球規模での砂漠化など、それ自体の生存にかかわる重大な局面に直面しつつある。しかも、そのいずれの局面も、農学の最も深くかかわる分野でありながら、従来の個別専門分野の研究のみでは、その総合的、本質的な問題解決はもはや困難な事態に立ち至っている」現状を憂慮した研究者達が集まり、「専門化した農学関連諸科学の仮説、概念、原理、方法論などを既存の専門分野の壁を越えてシステム化し、研究課題の境界領域を拡大ないしは変更し、未領域科学としての農学の学際研究を推進することが必要不可欠となってきた」ことから、「未領域科学としての新しいシステム農学の構築とその発展を目指して、専門分野を異にする研究者が多方面から多数集結されんことを強く要望して」、1984年4月5日にシステム農学会を設立した。
 その後、IT(情報技術)の急速な進歩に伴って、衛星画像や地理情報などの空間情報も自在に扱えるようになってきた。衛星リモート・センシングは、広域を均質に繰り返し観測できるため、多くの農林水畜産業や環境研究に利用されてきた。地理情報システムは、空間情報を地図化して我々の理解を助けるだけでなく、異種情報を重ね合わせて解析することを可能にしている。このように、境界領域の研究を進めるうえで、既存分野の研究を有機的に結びつけるツールが現われ、システム的な見方や考え方をする環境も整ってきている。果たして、我々の所期の目的は、現在どの程度達成されたのだろうか。「システム農学」の現状を、農業のシステム分析とITを利用した新しい学際研究の概観を通じて明らかにし、現在抱えている問題点と将来の方向を考えてみたい。

プログラム
13:00 開会挨拶 システム農学会会長    秋山 侃(岐阜大学)
13:10-13:40 システム農学会の20年を振返って 北村貞太郎(京都大学名誉教授)
13:40-14:10 環境政策におけるシステム農学の役割 嘉田良平(UFJ総研顧問)
14:10-14:40 畜産業のシステム分析:畜産−物質循環 佐々木義之(京都大学)
14:40-15:10 バイオテレメトリーによる水圏生物生態学 荒井修亮(京都大学)
休憩
15:25-15:55 GIS環境(教育)学 守屋和幸(京都大学)
15:55-16:25 リモート・センシング生態学 秋山 侃
16:25-16:55 農業−生態系−環境のシステム考 塩見正衛(茨城大学名誉教授)
16:55-17:30 総合討論 座長 秋山 侃・川島博之
17:40-19:30 懇親会

一般研究発表会(翌30日)のご案内はこちらです。

問い合わせ先(大会事務局)

農業環境技術研究所地球環境部 岡本勝男
〒305-8604 つくば市観音台3-1-3
Tel 029-838-8237 Fax 029-838-8199
Email fppsec@affrc.go.jp



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