今年の秋季大会(シンポジウムおよび一般講演発表会)は,鳥取で開催されます。シンポジウムでは,地域性を活かしてより「強い農業」を目指してきた地元鳥取の経験を土台に,今後の日本農業にとっての市場戦略のあり方を問う活発な議論が期待されます。皆さまお誘いあわせのうえ奮ってご参加ください。
日 時 | ||
1999年10月21日(木)14:00〜17:00 | ||
会 場 | ||
鳥取県立県民文化会館 | ||
主 催 | ||
システム農学会 | ||
参加費 | ||
2,000円(当日受付にて申し受けます) | ||
シンポジウムの趣旨 | ||
戦後のわが国における農業生産と市場対応の変遷について整理すると以下のとおりである。戦後−1965年頃までは戦後の物不足を背景に,「作れば売れる」時期であった。そこでは無限の需要を想定し,もっぱら増産することに課題が集中した。次いで生産過剰期に入り,1965年頃−1975年頃までの「売れるものを作る」という選択的拡大の時期へと移り,売れる作目の選択と質が追求される時代となった。さらに1975年頃−1990年頃までは,高度経済成長期を経て市場対応は高度化し,単に売れるだけではなく,「有利に売れるように作る」という市場対応の視点が必要となった。生産は市場の動向を見通したうえで生産と市場が一体化した考え方が要請されてきたのである。さらに平成時代に入る1990年代からは健康志向,高齢化,情報化社会を背景に,需要に積極的に働きかけ,生産サイドから需要を創造して生産するという創意工夫の時代,すなわち「需要を創造して作る」時代に入ったといえるものである。 本シンポジウムでは,農業生産と市場対応の移り変わりを念頭に,鳥取県の主要特産物であるスイカ,ラッキョウ,長いも,白ネギそして椎茸の品質特性を明らかにして,今後の「需要を創造して作る」時代に対応した販売戦略について考えてみようとするものである。 | ||
演題・講演者 | ||
14:00 | 開会挨拶 | システム農学会長 |
14:10-14:25 | 開題 | 笠原浩三(鳥取大学農学部) |
14:25-14:55 | 鳥取県におけるスイカの流通と出荷戦略 | 家常 高(水産庁中央水産研究所) |
14:55-15:25 | 国際競争下における日本産乾シイタケの現状と課題 | 古塚秀夫(鳥取大学農学部) |
15:25-15:55 | 鳥取特産のラッキョウ・長いも・白ネギの品質特性と今後の市場対応 | 下中雅仁(鳥取県園芸試験場) |
15:55-16:10 | 休 憩 | |
16:10-17:00 | 総合討論 | 座長 笠原浩三 |
日 時 | |||
1999年10月22日(金)9:30〜14:30 | |||
会 場 | |||
鳥取県立県民文化会館 | |||
演題・講演者 | |||
1 | 9:30- 9:45 | 牛肉へのダイオキシン蓄積経路について−文献サーベイからの検討− | 広岡博之(龍谷大学経済学部) |
2 | 9:45-10:00 | 肉牛生産システムのエネルギー分析 | 劉 晨・吉村哲彦・守屋和幸・酒井徹朗(京都大学情報学研究科) |
3 | 10:00-10:15 | 農薬企業における業務・経営改善の新たな方向性 | 山口隆久(鳥取大学大学院)・小林 一(鳥取大学農学部) |
4 | 10:15-10:30 | 農業経営のファジイ線形計画法におけるメンバシップ関数の有用性について | 黒川徹雄(鳥取大学農学部大学院)・笠原浩三(鳥取大学農学部) |
10:30-10:40 | 休 憩 | ||
5 | 10:40-10:55 | 茶園再整備における圃場配置の最適化−レール走行式茶園の区画形状・配置自動決定手法の開発− | 上村健一郎(農業工学研究所)・多田 敦(筑波大学農林工学系) |
6 | 10:55-11:10 | 地理情報システムのための地図画像の等高線データ処理手法 | 高橋英博(中国農業試験場)・藤田晴啓(四国農業試験場) |
7 | 11:10-11:25 | リモート・センシングを用いた水稲作付面積推定システムにおけるセンサと推定精度の検討 | 岡本勝男(農業環境技術研究所)・川島博之(東京大学) |
8 | 11:25-11:40 | 衛星データを用いたタイ国メクロン川流域の森林分布の推定 | 小川茂男(農業環境技術研究所)・真板秀二(筑波大学)・川元美歌(カセサート大学 |
11:40-13:15 | 昼 食 | ||
9 | 13:15-13:30 | 気温の分布を用いた収量予測 | 竹澤邦夫(北陸農業試験場) |
10 | 13:30-13:45 | ススキ草原における土壌呼吸速度の空間的ばらつきについて | 鞠子 茂(筑波大学)・横沢正幸(農業環境技術研究所)・小泉博(岐阜大学)・関川清広(玉川大学)・木部 剛(静岡大学)・林 一六(筑波大学) |
11 | 13:45-14:00 | 冷温帯落葉樹林の炭素循環 2.地形および土壌の分布と発達 | 賈 書剛・秋山 侃・酒井 徹(岐阜大学流通環境研究センター) |
12 | 14:00-14:15 | 冷温帯落葉樹林の炭素循環 3.植生のバイオマス分布 | 秋山 侃・賈 書剛・酒井 徹(岐阜大学流通環境研究センター)・大塚俊之(山梨県環境科学研究所) |
13 | 14:15-14:30 | 黒竜江省西北地域のステップにおける優良草原と荒廃草原の植生 | 塩見正衛(茨城大学理学部)・築城幹典(岩手大学農学部)・堤道生(茨城大学理学部:現東北大学大学院)・Wang Yusheng・Yu Xueren(東北農業大学,中国,ハルビン) |
システム農学会企画委員会 | 大会事務局 |
〒606-8502 京都市左京区北白川追分町 京都大学大学院農学研究科 生物資源経済学専攻 柏 久 Tel: 075-753-6209 Fax: 075-771-9594 Email: kashiwa@kais.kyoto-u.ac.jp | 〒680-0945 鳥取市湖山町南4-101 鳥取大学農学部生物資源環境学科 黒川 泰亨 Tel/Fax: 0857-31-5375 Email: kurokawa@muses.tottori-u.ac.jp |